経済・政治・国際

橋下知事が伊丹新都心構想

橋した・大阪府知事が、伊丹空港を廃止し跡地を新都心として再開発する構想を持っていることが明らかになった。空港跡地には行政機能を集約し、東京での大災害時のバックアップ機能をもたせる。その他、国際会議場や研究開発ゾーン等を設ける予定で、2045年の街開きを計画。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200911040004.html

この構想は、かつて、民主党・石井一氏が提唱した「伊丹空港跡地副首都構想」とほぼ同一の内容である。この構想に賛同する超党派の国会議員らが「危機管理都市推進議員連盟」結成したが、2005年の衆院選で同氏が落選して以来、余り目立った活動は行われていない。

伊丹廃港による地域経済の衰退を恐れる地元を説得する材料として、こういう構想をぶちあげているのだろうが、2035年廃港・2045年街開きというタイミングは余りにも悠長すぎるのではないだろうか。

これでは、伊丹空港はあと25年も存続が約束されてしまう。関空開港が15年前だったことを思えば、これまでの倍近い期間存続することになるのである。

余りにもスピード感がない話である。その間、3空港維持のための費用を払い続けなければならない。しかも、危機管理都市が目的なら、完成までの36年の間に、大災害が起きたらどうするのか。

もし、空港の再編を実行するなら、せめて10年内に実施すべきである。3空港維持をあと25年も続ける余裕はない。また、世界の空港との競争も、25年も猶予してくれない。

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兵庫県知事のJAL批判

井戸・兵庫県知事は、JALの神戸空港撤退問題で、JALの姿勢を批判、「もともと、日航は国策会社であり、果たすべき役割がある。経営が厳しいからもうからない路線を切り捨てるというのでは国民の信頼を失う」と批判した。また、関西空港についても、「日航はもっと関空発着の国際便を飛ばすべき」とも発言。(9/29日経関西版)

神戸空港撤退に反発する気持ちはわかるが、「国策会社なのだから」というのは、いささか無理な主張である。既にJALは民営化されて20年以上経つ。民営化された以上、不採算路線を政治の力でゴリ押しするような真似は出来ない。関空にしても然り。なぜ、JALだけでなく、海外エアラインも撤退が相次ぐのか、その理由を究明しないで、路線維持だけ唱えても、叶うはずもない。

余りにも、時代錯誤な発言であるが、反面、今回のJAL神戸撤退は疑問が多いことも確かである。神戸市らは、路線存続を陳情しているが、JAL側の決定が覆る可能性は低い。しかし、撤退の理由は明らかにされていない。そもそも、本当に「もうからない路線」に該当するのか。

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0002396948.shtml

神戸発着便は、羽田など4路線があるが、利用率が悪いわけではない。あるいは、客単価が著しく低いとは考えられない。神戸より利用率や利用者数の少ない空港は多々あるはずである。同じ兵庫県内にある但馬空港は、サーブ機で1日2往復するだけの超閑散空港なのに、撤退対象に入っていない。

神戸の場合、伊丹に近接し、1日30便に制限されていることで使い勝手が悪い、あるいは関西3空港すべてに乗り入れることが非効率ということはあるが、それなら、神戸便を廃止したら、沖縄や北海道便はどうするのだろうか。伊丹への復帰は、国交省の方針に反する。さりとて、神戸より使用料の高い関空へ移転させるのは、収益圧迫要因である。もう沖縄や北海道便は、ANAやSKYなど他の会社に譲ってでも、とにかく目先の経費を節減したいということだろうか。

去る者をいたずらに追っても仕方ないが、JALは撤退の理由くらいはきちんと説明すべきであろう。

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関空開港15年

今月4日に関空は開港15周年を迎えた。2007年には4,000mの第2滑走路も完成したが、国際線・国内線とも最近は撤退続きである。

http://www.sankei-kansai.com/2009/09/06/20090906-014275.php

>関西国際空港の減便が続くのは、「神戸空港を含め、半径25キロ圏にひしめく関西3空港の役割分担が明確でないため、関空の需要が奪われているからだ」(関係者)との見方がある。

この種の意見が多いが、そもそも、3空港の中で一番立地が悪く、利用者から敬遠されている関空になぜ、巨額の費用をかけて第2滑走路まで建設したのか。

伊丹や神戸を規制しても、それはJRなど他の交通機関へのシフトとなり、関空の利用が大きく増えるわけでもない。

北海道や沖縄など長距離なら問題ないと思われたが、伊丹から関空へ移った後、減便・廃止されている路線もある。

国内線を無理に関空に移転させることで何か利用者にメリットがあるのだろうか。例えば、際内乗継利便性が向上し、国際線就航が増えるとか。関西圏は、人口面では世界でも有数の部類になる。地方からの利用者より地元の利用者が多いのである。地方の利用者を集めても、利用者増には余り貢献しない。

>みんな地域エゴ丸出しで、今さら3空港懇談会を再開しても、結論が出るわけがない」と関西財界の関係者は痛烈に批判する。

関空の支持者はどうも、「自分こそ天下国家」との思い込みが強く、伊丹や神戸をエゴ呼ばわりする傾向が強いが、それなら、他の空港を抑制して関空へシフトさせることにどんなメリットがあるか、まともな説明を聞いたことがない。

それもそのはず、もともと、関空の建設自体が航空戦略の観点でなく、もっぱら大阪南部への地域対策の側面が強かったからである。

関空シフト政策が、もっぱら2期事業の予算獲得が目当て、もしくは無駄な2期事業を進めた面子のためなら、止めた方がいい。折しも、公共事業見直しを掲げる民主党に政権交代した。関西財界も、従来の発想を変える必要がある。

>「国費投入は関空救済との見方がされるが、日本の空港の中で、貨物ゲートウエー(玄関)空港となる条件を満たしているのは、完全24時間空港の関空のみ。国益にかかわるとの観点から着実に整備すべきだ」と訴える。

以前の記事にも書いたが、関空の日本全体における位置付けは、関空支持者が思っているほど高くない。それに、貨物のハブなど巨額の費用をかけてまで獲得しなければならないものなのか。こんなものは、地価の安い、土地の広大な国に作ればいいのである。貨物空港として有名なのは、アンカレジとかミラベル(モントリオール)などがある。いずれも、旅客空港としては余り使われなくなったから、貨物空港として使っているだけである。

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泉佐野市財政破綻

関空の地元・大阪府泉佐野市が、財政破綻の「黄信号」にあたる早期健全化団体に転落することが確実となった。関空開港を当て込んだ関連事業の失敗のためである。

http://mainichi.jp/select/opinion/newsup/news/20090826ddn013010058000c.html

泉佐野市は、「破綻したのは、自分達のせいではない。国や大阪府に騙された」などと言っているが、多分に責任転嫁の言い分に思える。大体、関空の関係者は、自らの不始末を責任転嫁する傾向が強いが、地元も関空による経済効果に踊ったわけである。

そもそも、関空の建設自体

>「大阪府にとって関空建設は地域政策であり、そこに航空政策はなかった」と、この幹部は述懐する。

とあるように、航空戦略はなく、経済的に遅れた泉州地域の振興策という側面が強かった。利用者の利便性等は全く考慮されていなかった。

関空建設に当たっては、しばしば、「神戸は一旦断ったのに、神戸空港建設はけしからん」などと言われるが、泉州地域も、神戸より先に泉州沖案に反対であった。泉州沖に決定した後も地元では反対運動が続いた。

その後、神戸が反対を撤回すると、泉州地域の推進派は、「神戸は一旦断ったのに」を合言葉に猛烈な巻き返しを図る。結局、泉州沖案に決定する。

「国が悪い、府が悪い」と恨み事を言う前に、関空などという失敗作にしがみついた自らも反省すべきではないだろうか。

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高速無料化でCO2増加試算

民主党がマニフェストで掲げる「高速無料化」を実施した場合、CO2排出量は年間980万トン増加、運輸部門での排出量を4%押し上げるとのことである。

従来、鉄道やバス等を使っていた人が高速を使うことになるためであり、鉄道やバスの利用は3-4割減少するということである。

http://www.asahi.com/eco/TKY200908130136.html

この結果は、予想の範囲であろう。既に、1000円高速が実施されているが、JRや高速バス、フェリーの利用者は減少、一部では路線廃止に追い込まれているところもある。

「日本の高速料金は高い」「米国では無料」などと言って、自動車だけを優遇するのは、環境問題が世界的な課題となっている現状では、今や時代遅れであろう。

料金収入が入るから無駄な道路がどんどん作られるという現在のしくみも考えものであるが、無料化して自動車利用のみ優遇するというのは、車を持たない人、公共交通機関利用者には不公平である。

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連合兵庫、田中康夫氏を不支持

連合兵庫は、次期衆議院選挙で、兵庫8区から立候補する田中康夫氏を支持しないことを表明した。かつて、連合兵庫が賛成した神戸空港建設に、同氏は反対運動の先頭に立った人物であったからである。

http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin2009/news1/20090802-OYT1T00586.htm

民主党は、党として推薦する方針であるが、支持母体である地元の連合の支持が得られなくては厳しいでしょう。同区は、公明党の冬柴・元国交相の地元である。公明党は、その性格からして、浮動票は少ないうえ、何といっても、田中氏はよそからやってきた人物である。

兵庫8区は、尼崎市を中心とする選挙区であり、伊丹空港の周辺市でもある。田中氏は、神戸空港に反対する反面、伊丹空港の熱烈なファンでもある。まさか、伊丹空港支持のために、当区から立候補するのではあるまいか。

しかし、尼崎市長は、伊丹市等11市のメンバーとは、若干違う考えである。空港の活性化よりも、騒音対策を考えれば、将来的な廃港も視野に入れた検討をするべきと言っている。同氏のような伊丹空港支持一辺倒ではない。

http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20080908c6b0802f08.html

同氏の神戸空港反対運動とは一体何だったのか。伊丹空港や関西空港があるから不要だという。しかし、なぜ伊丹空港の存続が当然の前提になっているのか。伊丹空港は、地元との存続協定により、存続が決まったものの、過去に騒音被害から、地元は廃港を要求していたのだ。それらの経緯からすれば、伊丹空港の存続を、あたかも当然の前提であるかのような言い振りは、とても受け入れられるものではない。

同氏は、長野県知事時代、脱ダム宣言を掲げたものの、6年に渡り不毛な論争を繰り返した揚句、結局、ダムに代わる治水方法は見い出せなかった。その間、治水事業は遅れ、水害に見舞われたことで、保守系候補に敗れることになった。

同じ事を尼崎でやってもらうのは、御免被りたい。

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関空の宣伝行為なのか?

6/18付TV朝日系「報道ステーション」で、[戦略なき空港政策」の特集を行っていました。内容は、開港から15年を迎えた関空が、国際線・国内線の撤退が続いていること、日本の地方空港からソウル・仁川経由で海外へ向かう人が多い実態、貨物輸送でも、ソウルが成田を抜いて世界2位に躍進していることなどを取り上げていた。

http://www.tv-asahi.co.jp/hst/movie/

しかし、どうもこの番組、関空の宣伝行為ではないかという感じを持った。関空が振るわないのは、伊丹が存続しているためとか、多額の建設コスト故着陸料が高すぎるためとかいったものが目立った。また、成田の貨物用地が狭すぎる一方で、関空は予算がつかないため、2期島に広大な空き地があるから、それを使えと言ったものもあった。

つまるところ、国家資金を投入して関空の債務を減らせば、関空は浮上できると主張しているようだ。

しかし、内際一体化し、着陸料も関空の3分の2程度なのに、中部空港は関空以上に国際線の撤退が続いていることはどう説明するのか? 税金を投入して救済したところで、関空がハブ空港になれるわけではない。

にもかかわらず、国家資金を投入せよというのは、分不相応の過大投資を強行した関空のツケを国民に回すだけに過ぎないのである。この番組は、関空救済のための税金投入の地ならしに過ぎないのではないか。

日本の空港には戦略がなかったというのはその通りであろう。しかし、本当に戦略があったら、そもそも関空など作らなかったということではないだろうか。少なくとも、2期工事は止めるべきだった。

内外の航空会社が希望するのは東京だ。航空会社が希望しないところに作っても役に立たない。

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堂々巡りなのか?-関空の戦略論議

開港15年目を迎え、第2滑走路まで完成した関空であるが、利用の低迷や内外の航空会社の撤退、返済の目途のない巨額の債務、空港島の地盤沈下等の問題が噴出し、祝賀ムードにない。

関空をどうするかを巡っては、様々な議論がされてきた。ただ、大阪府や財界・国交省も、「関空は国際拠点空港、伊丹は国内拠点空港、神戸は地方空港」という枠組みで、すべての存続を前提した議論である。関空拠点の航空会社を作るとか、外国航空会社に国内線を運航させる、なにわ筋線を作って、アクセス改善を図るといったことがこれにあたる。

しかし、どれも決め手に欠き、堂々巡りの感がある。

橋下知事は、伊丹空港の廃止も議論すべきと言ったが、わずか半年で撤回した。各方面からの反対があったためだが、伊丹空港を廃止したところで、利用者は神戸空港やJRに流出するだけで、関空の利用者が大きく増えることは期待薄いということもある。

2010年に首都圏空港が拡張すれば、国際線は東京シフトが加速する。地盤となる関西経済が復活しない限り、関空はますますジリ貧になっていく。

3空港の利害関係者は、お互いが非難の応酬を繰り返すばかりである。特に、関空の関係者は、自らの不甲斐なさや失敗を棚に上げて、伊丹や神戸に責任転嫁する傾向が強い。

大阪府は、空港問題の提言で、国による関空の債務を肩代わりを要求した。しかし、無駄と言われた2期事業も地元の強い要望でできたものだ。それを今さら国に借金棒引きを要求するとは、余りにも虫が良すぎる話である。

結局、どっちに転んでも八方塞がりの感がある。関空はどうやっても、将来の展望が開けないというのが正直なところである。しかし、現状の枠組みのままでいいのか。現状では、伊丹は騒音対策費をかけながら存続する反面、関空は巨額の債務で破綻し、ツケを国民に回す。

やはり、橋下知事が当初言ったように、多少の不便を忍んでも、伊丹の廃港を前提に再編を図るしかないでしょう。伊丹を廃港しても、関空が復活するわけではないが、伊丹の跡地を売却し、関空の債務返済に充当するしか手がない。少なくとも、国民にツケを回さないようにしたい。

利用者の不便は神戸空港の機能拡充で補完する。大阪府の関係者は、府外にある神戸空港の拡張を快く思わない傾向があるが、今やそんな下らないことを言っていられないでしょう。

http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news006418.html

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オーストリアとオーストラリア

在日オーストリア大使館には、オーストラリア大使館と間違えて来る人が多く、対応に苦慮しているそうです。日本語での国名表記が似ているという単純な理由によるものであるが、両国は全く別々の国である。

そもそも、「オーストリア」というのは英語流の呼び名であり、ドイツ語ではOSTERREICH(Oはウムラウト)である。原音に近いカナ表記では「エステライヒ」となる。

日本における国名表記は、その国の言語に近い表記をしないで、英語流を採用しているものが多い。例えば、フィンランド。自国語ではSUOMI(スオミ)である。

反対に原音に近い表記を採用にているのは、ドイツ、イタリア。ドイツはDEUTSCHLAND(ドイチュラント)の略、英語ではGERMANY。イタリアもイタリア語のITALIAを採用(英語ではITALY)。

よくわからないのは、イギリスとオランダ。イギリスはイングランドやスコッランド、ウェールズ、北アイルランドなどの連合体なので、イングランドとは呼べないだろうが、どうも安土桃山時代に来航したポルトガル人のINGLESの発音が訛ったものであるらしい。

オランダも英語ではNETHERLAND、自国語でもNEDERLAND。オランダというのは、同国の1州であるホラント州のポルトガル読みということである。

日本における国名表記は自国語表記を採用している国と英語流を採用している国があり、特に規則性はない。要は、国民への定着度や慣例によるものだろう。

オーストリア大使館では日本語の表記を「オーストリー」にすることも検討しているが、余り定着していない。こんな間違いをなくすためには、原語流の「エステライヒ」にしてはどうか。

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車利用者の声だけが国民の声なのか?

全国の地方高速道路で、土休日はETC車に限り一律1,000円で乗り放題という施策が実行された。通行料金が高すぎて利用が振るわなかった東京湾アクアラインや本四連絡橋でも、交通量が倍前後に伸びるなど、一定度の効果を発揮している。

ただ、交通量が倍になっても、料金が4千円から1千円になっては、料金収入は減少する。結局、そのツケは一般国民に回ってくるわけである。

そもそも、今回の措置は、民主党の主張した「高速道路無料化」案に与党も対応せざるを得なかった面がある。更に昨春の「ガソリン税廃止」騒動も、自動車ユーザーに受けを狙ったものだった。

「高速無料化」や「ガソリン税廃止」があたかも国民の声であるが如き物言いであるが、自動車ユーザーでない国民にとっては、新たな負担増になる話である。更に、自動車利用が増えれば公共交通が廃止・不便になる人もいる。

また、自動車交通増加は二酸化炭素排出量の増加をもたらす。京都議定書の目標達成すら不可能になっている日本が、更に排出量を増加させる政策を採るのは、やる気があるのか疑われる話ではないだろうか。

まあ、今回の措置で唯一評価できるのは、これを機に、余り導入の進まなかったETCの普及が一気に進みそうなことである。

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